実験日和
はじめましての方ははじめまして、そうでない方はお久しぶり、麻布学園化学部です。
今日の活動では、一部の部員によって盛んに実験が行われました。いくつか紹介していきます。
まず、とある部員が行ったのは、試験管の液体の中で小さな爆発をいくつも起こす実験です。その様子はさながら、小さな雷が落ちたように見えます。
Xの方に投稿した動画を見て頂けると分かりやすいのですが、パチパチという音と共に雷のような爆発が発生します。
(追記:部員の声が入っていたため、投稿した動画では音声をカットさせていただきました。すみません…)
原理としては、まず試験管の中に濃硫酸とメタノールが入っています。そこに過マンガン酸カリウムを入れると、濃硫酸と反応して七酸化二マンガンが生成されます。すると、酸化剤である七酸化二マンガンと還元剤であるメタノールの間で電子のやりとりが行われ、そこで発生した熱でメタノールが発火して光が発生する、という感じです。
また、酢酸ナトリウムの過飽和の実験も行われました。こちらも後でXに動画を投稿しますが、液体が上から一気に凍るように見える実験です。
こちらの実験の原理ですが、まず前提として、一般に固体の溶解度は水温が高いほど大きくなります。つまり、温度が高い水に固体を溶かせるだけ溶かした後に水温を下げれば、溶けきれなくなった固体が再び現れるということです。しかし、酢酸ナトリウムが溶けた水の場合、上手くいくと80℃程から常温までゆっくり冷ませば酢酸ナトリウムの固体が析出しません。これは溶解度以上に溶質が溶けている状態であり、これを「過飽和」といいます。過飽和状態の酢酸ナトリウム水溶液に固体の酢酸ナトリウムを一粒落として刺激を加えたことで、過飽和状態が崩れて一気に固体の酢酸ナトリウムが現れた、ということです。
また、硫酸ニッケルの結晶を作るため2日前から放置していた、硫酸ニッケル水溶液にも大きな変化がありました。なんと、大量の針状結晶が析出していたのです。
写真では伝えきれませんが、透き通った青緑色が非常に綺麗です。また進捗があったらお知らせします。
それではまた次の記事でお会いしましょう。良い一日を!
2024/5/15 麻布学園化学部広報K.N
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