香料について
はじめましての方ははじめまして、そうでない方はお久しぶり、麻布学園化学部です。
本当は1活動ごとに1ブログ投稿していきたいところなのですが、最近あまり投稿できていなくてすみません…その代わりと言ってはなんですが、最近の部活で合成した香料について紹介していこうと思います。

これはγ-ウンデカラクトン(とヘキサンが混ざったもの)という香料です。「ピーチアルデヒド」という別名を持っており、その名の通り桃の香りの主成分であるほか、ロート製薬さんいわく若い女性特有の甘い香りの一因らしいです。画像のγ-ウンデカラクトンを合成した部員もJKのかほりを嗅ぎたいと言っていました。キショいですね
ウンデシレン酸に硫酸を加えて、二重結合を移動させると同時に環化させる方法を使って合成したっぽいです。

これはクマリンという香料(とトルエンが混ざったもの)で、僕が一番好きな香料です。なので僕が合成しました。クマリンは桜の香りと言われており、桜餅を初めとした桜系の食べ物からする特有のいい香りはクマリンのものです。クマリンは、生きた桜にはクマリン酸配糖体という形で含まれており、その状態ではあの香りはしません。桜餅の葉のように、塩漬けにしたりして細胞を壊すことで反応が起きて初めてクマリンになり、あの香りがするようになります。
こちらは酢酸ナトリウムを触媒としてサリチルアルデヒドと無水酢酸のパーキン反応で合成しました。サリチルアルデヒドが中々見つからなくてそこの合成からやる羽目になるところでした。
香料は文化祭でも展示するので、これからも色々な香料の合成にチャレンジしていきます。
それではまた次の記事でお会いしましょう。良い一日を!
2024/11/9 麻布学園化学部広報K.N
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