振っても戻る3層の液体
はじめましての方は初めまして、そうでない方はお久しぶり、麻布学園化学部です。2週間弱に及ぶ長い試験期間も終わり、化学部の活動は再開されました。中間試験後初の部活動では、中三の部員がこちらの3層に分かれている液体を作りました。
こちらの3層の液体は上からヘキサン、炭酸カリウムが溶けた水(食紅で着色)、水を含むエタノールです。エタノールは水に溶けやすいのですが、水に溶かした炭酸カリウムがそれを妨げることで3つの層は保たれます。こちらをスターラーでかき混ぜると…
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このように、層が消えてごちゃまぜになります。しかし、これは細かい3種の液体の粒がたくさん集まった状態なので、しばらく放置すると…
軽いヘキサンの粒が上に、重いエタノール(+α)の粒は下に集まっていきます。さらに放置すると…
このように、ほとんど元の状態に戻りましたね。ヘキサンの層(無色)と水の層(藍色)の境目にはヘキサン中で浮遊する水の粒が確認できます。
このように一度混ざった液体がもとに戻る様は中三の部員たちを魅了し、かれらは何度も液体を振っては戻る様子を眺めていました。
それではまた次の記事でお会いしましょう。よい一日を!
2023/10/28 麻布学園化学部広報Y.O
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