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フェーリング液

  • 執筆者の写真: YUICHI OKADA
    YUICHI OKADA
  • 2024年1月20日
  • 読了時間: 2分

更新日:2024年1月22日

はじめましての方ははじめまして、そうでない方はお久しぶり、麻布学園化学部です。今日の部活では、卒論を終えた中学3年生部員の1人が久しぶりに部活動に参加し、フェーリング液を作り、試薬として使えることを確かめました。

フェーリング液は、元々青色で糖と反応すると赤褐色に変わる試薬です。

今回使ったは次のとおりです。

・硫酸銅(II)無水和物

・水酸化ナトリウム

・酒石酸カリウムナトリウム

まず、硫酸銅(II)無水和物を2.2gを20mlの純水に溶かし、これをA液とします。

A液

続いて、水酸化ナトリウム5gと酒石酸カリウムナトリウムを純水20mlに溶かし、これをB液とします。

B液

最後に、A液とB液を混ぜれば完成です。

完成したフェーリング液

次に、作ったフェーリング液にブドウ糖を加え、湯煎します。作った試薬が正しく反応すれば変色するはずです。

直ぐには変色しませんが…

時間が経つと、たしかに赤褐色に変色しました。

右がブドウ糖を加えた液で、左が何も加えていない試薬です。

最後には、元の面影もなくすっかり赤褐色に変化しました。

続いて原理解説をします。

フェーリング液の変色は、水溶液中で青色を示す液中の2価の銅イオンが、炭素原子とそれに二重結合した酸素原子、単結合した水素原子一つずつで構成されている「ホルリド基」と酸化還元反応をおこし、酸化銅に変化することによります。ブドウ糖は本来環状の分子(図の左上)でホルリド基を持ちませんが、一部は鎖状(図の右側)になっており、化学平衡によって割合が保たれています。この鎖状のブドウ糖がフェーリング液と反応するので(図の右上から右下へに変化する)ブドウ糖をフェーリング液に加えて加熱すると色が変わるのです。

最後に、今日の18:00に元素一分解説シリーズの第二弾が公開されます。ぜひご覧ください!

それでは次の記事でお会いしましょう。良い一日を!


2024/01/20 麻布学園化学部広報Y.O

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