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ビスマス結晶の生産に異常アリ

 はじめましての方ははじめまして、そうでない方はお久しぶり、麻布学園化学部です。

 文化祭まで残り26日となる今日の活動では、ビスマス結晶の生産過程である事故が起きてしまいました…

 ビスマスはこのような色とりどりな結晶を作る金属で、これの元になる液体のビスマスも通常なら色とりどりの酸化被膜に覆われています。

 しかし、「あるもの」が混入してしまったことにより…

 

 このように、液体のビスマスに美しい酸化被膜がつかず、ただの銀白色になってしまいました。

 「あるもの」の正体は錫です。錫を数%だけ混ぜたビスマスはビスマス特有の階段状の結晶を作れ、純粋なビスマスより低温でも融けるものの、結晶の色が銀白色になってしまうのです。更に錫を加えると、そもそも美しい形の結晶ができなくなります。

 今回スズガ混ざったのは、大きな結晶のもとになる種結晶に錫が混じっており、これが液体のビスマスにより融けたためだと考えられています。

 幸いにも、今日できてしまった錫ビスマスは結晶を作ることができるものだったので、無駄にはならず銀白色の結晶の製造に使われることになるでしょう。

 そして、更に幸いなことに通常のビスマス結晶の生産も続けられる予定です。なぜなら…

 ちょうど良いことに、7kg以上のビスマスが届いたからです。これらを元に、今後もくじ引きの景品となるビスマス結晶を生産できることでしょう。

 それでは次の記事でお会いしましょう。良い一日を!


2024/04/06 麻布学園化学部広報Y.O

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